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「日本富士山協会」設立趣意(見出し3)

「日本富士山協会」設立趣意

富士山は、平成10年11月に制定された「富士山憲章」にも謳われているように、その雄大、気高さにより、古代から、日本人の「心のふるさと」として親しまれ、愛されてきました。
また、私たちは富士山の豊かな自然の中から、文化を培い、産業を育み、さらには日常の生活においても有形、無形の限りない恩恵を享受しているところであります。
この富士山の恵みをより多くの人々に知っていただき、その想いを共有するため、世界に開かれた賑わいと交流、そして新たな文化を創造していくことは、富士山を抱く静岡、山梨両県民にとって使命であるともいえます。
そこで、この趣旨を実現するため、富士山及びその周辺地域の振興を目指した両県の団体である「富士五湖観光連盟」及び「静岡県富士山交流推進協議会」の会員等により「日本富士山協会」を設立するとともに、併せて、広く会員の募集を図り、魅力ある事業を推進していくことといたします。

富士山憲章 自然豊かな富士を未来へ残そう(見出し3)

富士山は、その雄大さ、気高さにより、古くから人々に感銘を与え、「心のふるさと」として親しまれ、愛されてきた山です。
富士山は、多様な自然の豊かさとともに、原生林をはじめ貴重な動植物の分布など、学術的にも高い価値を持っています。
富士山は、私たちにとって、美しい景観や豊富な地下水などの恵みをもたらしています。この恵みは、特色ある地域社会を形成し、潤いに満ちた文化を育んできました。
しかし、自然に対する過度の利用や社会経済活動などの人々の営みは、富士山の自然環境に様々な影響を及ぼしています。
富士山の貴重な自然は、一度壊れると復元することは非常に困難です。
富士山は、自然、景観、歴史・文化のどれひとつをとっても、人間社会を写し出す鏡であり、富士山と人との共生は、私たちの最も重要な課題です。
私たちは、今を生きる人々だけでなく、未来の子供たちのため、その自然環境の保全に取り組んでいきます。
今こそ、私たちは、富士山を愛する多くの人々の思いを集結し、保護と適正な利用のもとに、富士山を国民の財産として、世界に誇る日本のシンボルとして、後世に引き継いでいくことを決意します。

よって、静岡・山梨両県は、ここに富士山憲章を定めます。

富士山憲章(見出し4)

  1. 富士山の自然を学び、親しみ、豊かな恵みに感謝しよう。
  2. 富士山の美しい自然を大切に守り、豊かな文化を育もう。
  3. 富士山の自然環境への負荷を減らし、人との共生を図ろう。
  4. 富士山の環境保全のために、一人ひとりが積極的に行動しよう。
  5. 富士山の自然、景観、歴史・文化を後世に末長く継承しよう。

平成10年11月18日 静岡県・山梨県

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